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HIROSHIMAアームチェア(板座・ホワイトオーク)レビュー|Appleにも認められた”国産の傑作椅子”の満足度

HIROSHIMAアームチェア(板座・ホワイトオーク)レビュー|Appleにも認められた”国産の傑作椅子”の満足度

📝 この記事でわかること

  • HIROSHIMAアームチェアがどんな椅子か(マルニ木工×深澤直人の名作)
  • Yチェアと比べてどう違い、どう“揃う”のか
  • ホワイトオーク廃盤の背景と、板座のメリット・デメリット
  • 結局、どんな人に向く椅子なのか(正直なところ)

🙋 この記事がおすすめの人

  • 北欧の名作Yチェアを持っていて、次の一脚を考えている方
  • ダイニング全体の材や仕上げの統一感を大事にしたい方
  • コスパより“所有する満足感”を優先したい方
  • 廃盤前のホワイトオーク仕様が気になっている方

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HIROSHIMAアームチェア 板座・ホワイトオーク オイル仕上げ
HIROSHIMAアームチェア 板座・ホワイトオーク オイル仕上げ

この度マルニ木工のHIROSHIMAアームチェアを購入しました。

以前から愛用していたYチェアと、いつか同じホワイトオーク材・オイル仕上げで揃えたいと思っていたのですが、今回ホワイトオークが廃盤になるということで、背中を押されて(というか押し出されて)購入に踏み切りました。

決して安い椅子ではありませんし、誰にでも勧められるものでもありません。ただ座るだけなら、もっと手頃な値段のものもたくさんあります。しかし、それでもなぜ私がこの椅子を購入するに至ったのかについて、実際に買ってみて良かった点や気になった点も交えて、素直に書いていきます。



HIROSHIMA(ヒロシマ) ヒロシマアームチェア(板座)

HIROSHIMA(ヒロシマ) ヒロシマアームチェア(板座)


そもそもHIROSHIMAアームチェアとは

HIROSHIMAは、広島県の家具メーカー・マルニ木工と、プロダクトデザイナーの深澤直人氏が協働し、2008年に生まれた椅子です。デザイナーチェアでおそらく最も有名な、CARL HANSEN & SONのYチェア(CH24 / Wishbone Chair)を超える椅子を生み出そうとしてデザインされたそうです。背もたれからアームにかけて一本の線で削り出したような、やわらかな曲面が最大の特徴で、見る角度によって表情が変わります。

この椅子の素晴らしさを裏付けるエピソードとして、デザインに厳しい米Appleの本社「Apple Park」に、このHIROSHIMAが数千脚単位で採用されているというものがあります。また、2023年に開催されたG7広島サミットで使われた円卓と椅子もマルニ木工が制作しており、その椅子がこのHIROSHIMAでした。世界的に評価されている椅子だと理解して良いと思います。素材はビーチ、オーク、アッシュ、ウォルナットなど複数から選べ、座面も木製の板座とクッション張りの張座から選べます。私が選んだのは板座のオーク(オイル仕上げ)です。

美しいデザインと緻密な加工

木製家具を作るとき、大きく分けて曲げ木加工をする場合(Yチェアはこちらです)と、木を削り出す場合があります。HIROSHIMAチェアは、高品質な木からいくつかのパーツを削り出し、徐々に成形して、熟練の職人さんの手で接合・仕上げがなされているそうです。

当時、国産の椅子がAppleに採用されているらしいという話を耳にして、この椅子が気になっていた私が、インテリアショップで初めて試座したときに驚いたのは、その加工精度の高さでした。木肌はスベスベになるまで丁寧にやすりがけされていて、肌馴染みの良さから、無意識にアームレストを撫でる手が止まらない——そんな仕上がりでした。脚のガタつきが一切ない点も特筆すべきところです。また、背もたれやアームレストは絶妙な曲面になっていて、硬いはずの無垢材でありながら、体に当たって痛いということが全くありません。

少しマニアックな話になりますが、木取りにもこだわりがあります。脚は縦方向に木目が走り、

脚は縦方向に木目が走る
脚は縦方向に木目が走る

アームレスト部分は背もたれに向かう木目に切り替わり
アームレスト部分は背もたれに向かう方向の木目に
アームレスト部分は背もたれに向かう方向の木目に

それが背もたれや座面になると横方向に切り替わり、
背もたれは横方向に木目が走る オーク材では虎斑と呼ばれる模様や、独特の木目が美しい
背もたれは横方向に木目が走る
オーク材では虎斑と呼ばれる模様や、独特の木目が美しい
座面も横向きに木目が走る
座面も横向きに木目が走る


また反対側の脚で縦方向に戻る——というふうに、木目の流れが一定方向に統一されているのです。さらに、(細かいものはありますが)大きな節などは極力出ないようにこだわり抜いて作られているようです。



私がHIROSHIMAを選んだ理由

① Yチェアの存在

正直に言えば、座るための椅子なら他にいくらでも選択肢はあります。それでもHIROSHIMAに踏み切ったのは、すでに持っていた一脚の存在が大きいです。私は前述のCARL HANSEN & SONのYチェア(オーク/オイル仕上げ)を愛用しています。調べてみると、このYチェアのオークにはホワイトオークが使われているようでした。

北欧デザインを代表する“舶来の傑作”であるYチェアに対して、HIROSHIMAは日本を代表する“国産の傑作”と呼べる椅子です。この国内外を代表する二脚を、まったく同じホワイトオーク・オイル仕上げで並べられる、というロマン。そしてダイニングの椅子選びとして、あえて違うデザインの椅子を組み合わせる場合は、何らかの共通点を持たせる必要があると私は考えています。今回は材と仕上げで共通点を作ろうという狙いもあり、この仕様でのオーダーに至りました。

② 国産を応援したいという気持ち

マルニ木工の状況がどうかはわかりませんが、こうした伝統的な加工技術などの後継者がいないという問題は、昨今よく聞かれます。また、円安や物価高で日本人皆が苦しい状況です。そんな中でも、国産で良いものを頑張って作り、世界に発信している企業がある。そのことに共感し、その誇りの詰まったプロダクトを手にしたいという気持ちになったのです。

ホワイトオーク廃盤というタイミング

もう一つ、購入を後押ししたのが時期の問題です。マルニ木工のラインアップでは、2026年3月末をもってホワイトオークが廃盤となり、レッドオークへ切り替わりました。つまり私が買ったホワイトオークの板座は、これから新品では基本的に手に入らない仕様ということになります。(一部例外として、限定生産のホワイトオーク・ソープ仕上げ「HIROSHIMA natural」は、2026年6月現在も受注が継続しています)

ホワイトオークとレッドオークは、同じ「オーク」でも木目や色味の傾向が異なります。どちらが優れているという話ではありませんが、私の目的は「Yチェアと同じホワイトオークで揃える」ことでしたから、ホワイトオークであることは譲れないポイントでした。価格は非常に高価でしたが、廃盤の期限ギリギリで決断したのは、こうした理由からです。

板座という選択:良かった点と、気になる点

HIROSHIMAの座面には、木の板そのものの「板座」と、クッション性のある「張座」があります。私は木の質感を最大限に味わいたかったので、迷わず板座を選びました。木の一体感や見た目の潔さという点では、これは満足しています。

一方で、正直に書いておきたいのは座り心地です。板座は、やはり少し硬いのです。短時間の食事であればまったく問題ありませんが、長時間ここに座って作業を続けるとなると、人によっては硬さが気になるかもしれません。これは板座を選んだ以上、ある程度は織り込んでおくべき点だと思います。クッション性を重視するなら張座を選ぶ、という判断も十分にあり得ます。

なお、公式からHIROSHIMAチェアに合わせて設計された座布団も用意されているとのことで、私も導入を少し検討しています。

正直なところ、コスパはどうなのか

ここははっきり書きます。HIROSHIMAは、コストパフォーマンスで選ぶ椅子ではありません。価格はかなり高く、純粋に「座れればいい」「予算内で良い椅子を」という観点で見れば、もっと合理的な選択肢はいくらでもあります。多くの方の平均的な予算を考えれば、私はこの椅子を万人に積極的に勧めるつもりはありません。

ではなぜ私が満足しているかというと、これが「コスパは良くないが、所有の満足度が高い」タイプの買い物だからです。そしてその満足は、万人に刺さるものではないとも思っています。手頃な値段で使い勝手のいいものを買って使うことの合理性は私も理解していますし、買うもののジャンルによっては私もそちら側です。

しかし、このHIROSHIMAやYチェアのように、元々のビルドクオリティが高い家具は、自分でオイルを塗るなどしてメンテナンスをしながら、人生を共にしていけるポテンシャルを持つ製品です。人生のいろいろなシーンを共にし、子や孫にまで受け継いでいける——そんな家具にロマンを感じる方には、私は自信を持っておすすめできます。

どんな人に向くか、向かないか

ここまでを踏まえると、HIROSHIMAアームチェアが向くのは、次のような方ではないでしょうか。

  • Yチェアなど北欧の名作を持っていて、それと響き合う「国産の名作」を探している方
  • 一脚単位ではなく、ダイニング全体の材や仕上げの統一感を大事にしたい方
  • コスパよりも、長く使う前提での所有満足や、「人生を共にするストーリーとロマン」を重視できる方

反対に、予算を重視して椅子を選びたい方には、HIROSHIMAは最適とは言い切れません。その場合は、別の選択肢を見るほうが納得感があると思います。

もし購入を検討される場合は、座り心地を確かめるために、お近くの取扱店で板座と張座を両方試してみることをおすすめします。

まとめ

HIROSHIMAアームチェアは、私にとって「椅子を一脚買い足した」以上の意味を持つ買い物でした。舶来の傑作Yチェアと、国産の傑作HIROSHIMAを、同じホワイトオーク・同じ仕上げで揃える。その文脈が、価格や座面の硬さといった現実的なマイナスを上回る満足を与えてくれました。(とはいえ、手痛い出費であることは間違いないので、そこは「20年30年と使えば、どんどんお得になっていくよね?」というメンタルでおります。笑)

ちなみに、同じ「良いものを長く使う」という点では、リビングで愛用しているルイスポールセンのパンテラ160 ポータブル(照明)のレビューもあわせてどうぞ。

繰り返しになりますが、これは誰にとっても正解の椅子ではありません。ただ、もしあなたが同じような価値観を持っているなら、これほど満足度の高い一脚もそうないだろうと思います。少なくとも私は、希望の樹種のディスコンに追い立てられる形にはなりましたが、決断してよかったと感じています。

HIROSHIMA(ヒロシマ) ヒロシマアームチェア(板座)

HIROSHIMA(ヒロシマ) ヒロシマアームチェア(板座)


お尻に優しい張座はこっち
HIROSHIMA(ヒロシマ) ヒロシマアームチェア(張座)

HIROSHIMA(ヒロシマ) ヒロシマアームチェア(張座)

#HIROSHIMA#マルニ木工#深澤直人#ダイニングチェア#Yチェア#ホワイトオーク#インテリア#板座
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